加齢臭のお話し

日本人の長寿化は、家庭生活の中に大きな影響を及ぼしております。
特に狭い住居環境の中で、老化のもたらす生理的作用は、 時に家族に対して不快感を与える事も少なくありません。 そのひとつが加齢臭です。 それでは、加齢臭のプロセスを科学的にご説明しましょう。
加齢臭の発生には、3つの理由が考えられます。 そのメカニズムは飽和脂肪酸の形成不全によります。
飽和脂肪酸の働きは、
(1)被覆膜の形成
(2)酸、アルカリの中和
(3)抗菌作用
(4)皮膚呼吸の亢進
(5)ビタミンDの形成
(6)消臭作用
(7)乾燥防止(水分の調整)等の作用です。
しかし、加齢とともに、皮脂腺や汗腺の機能退化を生み、 同時に、皮脂膜の形成に不可欠な乳化成分であるリン脂質やコレステロールの 分泌不全を招き、結果、飽和脂肪酸の形成不全を起こし、 消臭作用の低下をもたらしております。

それでは具体的に加齢臭の発生理由と臭い成分をご説明申し上げます。
第1の理由は、飽和脂肪酸の形成不全による消臭作用の低下が考えられます。
具体的には、(1)たんぱく質やアミノ酸の変質臭、(2)尿素、アンモニア臭、 (3)インドールの変質臭などで、本来、若い方であれば、消臭されるはずの 臭い成分が発生していることが考えられます。

第2の理由は、低級脂肪酸の形成が考えられます。
具体的には、(1)カプロン酸(汗臭)の形成、(2)カプリル酸(不快臭)の形成、 (3)カプリン酸(酸敗臭)による不快臭の発生です。

第3の理由は、40才代以降の方だけが分泌する高度不飽和脂肪酸の影響が考えられます。 具体的には、パルミトレイン酸が分泌され、結果、(4)アルデヒドを形成させ、 不快臭を発生させるメカニズムです。

このように加齢臭の発生原因は複雑で、臭い成分も複数におよびます。 その分、周囲の方々に及ぼす影響も大きく、強く改善が望まれます。

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